知っているようで知らない、「胡蝶蘭」のこと。どうして胡蝶蘭と呼ばれているのか、なぜこんなにも高級なのか。
ここで、胡蝶蘭の基礎知識をつけましょう!
「胡蝶蘭」の名前の由来
贈られた胡蝶蘭の花言葉には、贈った方への幸せと発展を願う気持ちが込められています。
胡蝶蘭の属名は「ファレノプシス」、和名は「コチョウラン」、漢字で「胡蝶蘭」の字があてがわれています。
「ファレノプシス」は、ギリシャ語で「ファライノ(蛾)」と「オプシス(似る)」という2つの言葉から成り立ちます。
見た目が蛾(蝶)に似ていることから、その名がつけられたと言われています。
日本では、胡蝶蘭の見た目は「蝶が舞っている」ように見えたから、と言われています。
そのことから、胡蝶蘭は「幸せが飛んでくる」「共にする喜び」という、大変縁起の良い花言葉を持つようになりました。
開店・開業初日は、新たに事業を始める方にとって、意味のある大切な一日です。
そんな当事者の門出をお祝いするために、縁起の良い花言葉をもつ胡蝶蘭をお贈りすることが習慣となっています。
胡蝶蘭はどんなお花?
暑さに強く、花持ちが良い
特質として、「乾燥に強い一方で多湿を好む」という側面を持ち合わせています。
胡蝶蘭は、夜間にCO2を吸収します。夜は温度が低く湿度が高いので、株内の水分が失われるのを防ぐことができます。
そのため乾燥に強いです。ただし、胡蝶蘭は寒さには弱いのでご注意ください。
胡蝶蘭の茎は短く、葉は肉厚です。そして、お花は一茎に対して、数輪~数十輪つくという特徴を持っています。
胡蝶蘭はとても持ちがよく、およそ1カ月以上、咲いた状態を保つことができます。
だからこそ、お祝いにぴったりなのです。
香りが少なく、花粉が落ちない
胡蝶蘭は、その華やかな見た目とはうらはらに、香りがほとんどありません。
花びらの奥に花粉がかたまっているため、花粉もほとんど落ちません。
お花の香りを好む人もいると思うのですが、長期に渡って会社やお店などで飾ってもらう場合を想定するならば、好き嫌いのあるような香りがないこと、花粉の飛散がないことは大きなメリットです。
胡蝶蘭は長持ちしやすいお花ですので、せっかくなら長く飾っていただきたいですよね。
お家に飾る時もこれらの特徴(香り・花粉)はメリットが大きいと思います。
胡蝶蘭は花の大きさで呼び方が違う
胡蝶蘭は花の大きさによって、大きく2種類に分けられて呼ばれています。
それが、「大輪(たいりん)」と呼ばれるものと、「ミディ」と呼ばれるものです。
この2種類の胡蝶蘭には、どういう違いがあるのでしょうか。大きさ、値段、色などはどうなのでしょう。
大輪胡蝶蘭とミディ胡蝶蘭はどれくらい大きさは違うの?
胡蝶蘭は花の大きさによって大きく2種類に分けられます。
■1つ目が、花が大きい「大輪(たいりん)」と呼ばれるもの
■2つ目が、花が小振りな「ミディ」と呼ばれるもの
大輪胡蝶蘭
大輪胡蝶蘭は、花弁の大きさが10~15cm程あります。
品種にもよりますが、色付きの花よりも白色大輪の方が花弁が大きい傾向にあります。
もちろん大輪は、花弁の大きさだけでなく、株自体も大きくなります。
大輪3本立ちでは、高さ約80cm、幅も約50cm程度となり、存在感のある胡蝶蘭です。
ミディ胡蝶蘭
ミディ胡蝶蘭は、花弁の大きさが6~9cm程あります。大輪よりも品種が多く、花弁の大きさにはかなりバラつきがあります。
株自体の大きさは品種や仕立ての有無によって様々です。ミディ3本立ちでは、高さ約40~60cm、幅も約30cmとなり、可愛らしい胡蝶蘭です。
またミディ胡蝶蘭の場合、3本立ちなどと寄せ植えなどを行わず、机に置いても邪魔にならない位の、更にコンパクトな状態で販売されているものもあります。
大輪胡蝶蘭とミディ胡蝶蘭の値段はどのぐらい違うの?
大輪胡蝶蘭とミディ胡蝶蘭の値段は、花弁も株のサイズも大きい大輪胡蝶蘭の方が高くなります。
価格は花の大きさだけで決まるものではないので、一例として価格を比較してみます。
大輪 胡蝶蘭3本立ち | 15,000~35,000円位 |
ミディ 胡蝶蘭3本立ち | 8,000~12,000円位 |
大輪胡蝶蘭では輪数によって大きく価格が大きく変わってしまうものの、ミディ胡蝶蘭よりも2,3倍程度価格が高くなります。
ミディ胡蝶蘭は花が咲きやすい傾向にあるため、大輪よりも輪数による価格の変動が少ない傾向にあります。
大輪胡蝶蘭とミディ胡蝶蘭の色に違いはあるの?
大輪胡蝶蘭は、白、白赤(赤リップ)、ピンクの3色が主流の色として販売されています。
白色胡蝶蘭は、花が白く中心部分が黄色です。
白赤胡蝶蘭は、花が白く中心部分が赤やピンク色です。
ピンク胡蝶蘭は、花全体がピンク色、または花がピンク色で中心部分が濃いピンク色をしています。
それ以外の大輪の色は、黄色の大輪を販売しているところがあるくらいで、主に上の3色が主流です。
ミディ胡蝶蘭は、大輪と違い様々な色があります。色だけでなく、柄や模様なども豊富です。 大輪と違い様々な色があるため、個人のプレゼントや自分用に購入している方も多く、新しい品種もどんどん出てきます。
意外と知らない胡蝶蘭の基礎知識について紹介しました。次に、胡蝶蘭の贈り方や管理の仕方、育て方をご紹介します。
胡蝶蘭は、きちんとお世話すればとっても長くキレイなお花を咲かせてくれますよ。